BMW E92 M3にStage2 ECUチューニング施工|6速MTで味わうNA V8の変化
S65 V8と6速MT。この組み合わせがもう特別
今回は BMW E92 M3 6速MT に、Stage2 ECUチューニングを施工しました。
E92 M3といえば、やっぱり主役はこのエンジンです。
4.0L V8自然吸気の S65エンジン。
そして今回の車両は6速マニュアル。
この時点で、今の時代ではかなり貴重な組み合わせです。
大排気量NA、V8、高回転型、そしてMT。
正直、こういう車はもうなかなか出てきません。
最近のターボ車のように、ECUを書き換えたら一気に100馬力アップ、というタイプではありません。
でもE92 M3は、そういう数字だけで見る車ではないと思っています。
この車は、踏んで、回して、自分でシフトして楽しむ車です。
Stage2で468hp / 452Nmへ
今回の参考値は以下の通りです。
・純正:420hp / 400Nm
・Stage2:468hp / 452Nm
馬力で +48hp、トルクで +52Nm。
NAエンジンでこの変化は、かなり大きいです。
ターボ車のようにブーストを上げて一気にドンと速くするのではなく、E92 M3の場合はエンジン全体の伸び方が変わるイメージです。
特に分かりやすいのは、中回転から高回転にかけての気持ちよさ。
S65はもともと上まで回して楽しいエンジンですが、Stage2を入れることで、回転の伸び方やアクセルに対する反応がより気持ちよくなります。
数字以上に、運転しているときの印象が変わるタイプのチューニングです。
6速MTだから、変化がより分かりやすい
今回の車両はDCTではなく、6速MTです。
ここはかなり大きいポイントです。
MTの場合、アクセルを踏む量、回転数、クラッチを繋ぐタイミング、シフトの入れ方。
その全部をドライバーが直接コントロールします。
だからこそ、ECUチューニングによるレスポンスの変化がかなり分かりやすいです。
アクセルを踏んだときの反応が良くなると、シフト後に再加速するときのつながりが気持ちよくなります。
回転を合わせるときも、エンジンの反応が素直になると車との一体感が増します。
オートマやDCTのように車側がうまくまとめてくれる部分が少ない分、良くなったところも、悪くなったところも、MTは分かりやすいです。
なので、こういう車は変にピーキーにしすぎないことが大事です。
NAだからこそ、セッティングの差が出る
ターボ車の場合、ブーストを上げれば分かりやすくパワーは出ます。
もちろんそれはそれで面白いです。
でもNAエンジンは、そう単純ではありません。
空気をどう吸わせるか。
燃料をどう入れるか。
点火をどう合わせるか。
排気の抜けとどうバランスを取るか。
ひとつひとつの積み重ねで、ようやく変化が出ます。
E92 M3のStage2は、派手な数字だけを狙うというより、S65エンジン本来の伸びをきれいに引き出していく方向です。
アクセルを踏んだときの反応。
回転の上がり方。
高回転域でのパワー感。
そしてMTでシフトした後のつながり。
このあたりを自然に底上げしていくイメージです。
乗ると分かる「軽くなった感じ」
実際に乗ると、車が少し軽くなったような印象があります。
もちろん実際に車重が変わるわけではありません。
でも、アクセルを入れたときの反応が良くなるので、体感としてはかなり軽快になります。
特に中回転から高回転にかけてのつながりが気持ちいいです。
低回転だけを無理に強くするというより、S65らしく上まで引っ張ったときに楽しい。
E92 M3はこうであってほしい、という方向に近づきます。
MTなので、そこに自分のシフト操作が加わります。
踏む。
回す。
シフトする。
また踏む。
この一連の流れが気持ちよくなるのが、今回の一番良いところです。
速さだけではなく、操作する楽しさが増える
E92 M3の6速MTは、速さだけを求めるならDCTの方が有利な場面もあると思います。
でも、MTにはMTの良さがあります。
自分で回転を合わせて、自分でギアを選んで、自分で車を動かしている感覚。
これは数字には出にくい部分ですが、運転しているとかなり大事です。
Stage2を入れることで、エンジン側の反応が良くなり、その操作感がより楽しくなります。
ただ速いだけではなく、操作していて楽しい。
ここが6速MTのE92 M3らしいところです。
E92 M3は今でも特別な車
正直、E92 M3は今乗ってもかなり特別です。
大排気量NA、V8、高回転型。
そこに6速MT。
今の時代、この条件が揃った車はほとんどありません。
だからこそ、無理に今風のターボ車みたいな味付けにする必要はないと思っています。
E92 M3にはE92 M3の良さがあります。
アクセルを踏んで、回転が上がって、音が伸びていく。
そして自分でギアを選んで、また上まで回していく。
その気持ちよさを壊さずに、少しだけ鋭くする。
今回のStage2は、そういう方向のチューニングです。
まとめ
BMW E92 M3 6速MTは、ノーマルでも十分に完成度の高い車です。
ただ、Stage2 ECUチューニングを入れることで、S65 V8の良さがもう一段引き出されます。
今回のように、
・420hp / 400Nmから468hp / 452Nmへ
・高回転域の伸びを改善
・アクセルレスポンスを向上
・6速MTでのシフト後のつながりを気持ちよくする
・NA V8らしいフィーリングを活かす
という内容にすることで、E92 M3らしさを残したまま、走りの気持ちよさをさらに高めることができます。
ターボ車のような分かりやすい激変とは少し違います。
でも、乗ればちゃんと分かる変化です。
E92 M3は、ただ速いだけではなく、回して、繋いで、操作することに価値がある車です。
その魅力をさらに引き出すなら、Stage2はかなり相性の良い選択肢だと思います。
